コリントゲームDIY(デザイン、音、操作性にこだわりました)

自作おもちゃ

コリントゲーム

写真のようなおもちゃをコリントゲームというようです。
小学生のころ工作で作ったことがありますが、今まで正式な名称を知りませんでした。
玉が釘に当たるときの音や、重力による玉の自然な軌道など、動きを見ているだけで癒されます。
テレビゲームのような遊びも悪いとは思いませんが、こんな素朴なおもちゃでの遊びも、子どもだけでなく、大人にも良さそうです。
ちょうど使えそうな端材がありましたので、構想から考えてみました。

構想

ユシラ社木製ゲームコリントゲーム
by カエレバ

参考にしたのはユシラ社のコリントゲームです。
フィンランドのメーカーらしい、とても素朴でかわいい木製のコリントゲームです。
サイズが大きく(幅310mm、高さ610mm)価格が高い(約2万円)だったりで、気軽に購入出来るものではありません。
スティックを手で持って、押し付けるように玉を突く構造です。

外観はとても気に入ったので、ポケットの形など参考にさせて頂きました。
また、以下のような機能を持たせたいと思いました。
・ピンボールのように、レバーを引っ張って玉を弾くような構造とする。
・ポケットに入らなかった玉はワンタッチで集めることが出来る。

3D CAD(Autodesk Fsuion360)を使って構想を作りました。
迷ったのはサイズです。
狭いと遊んだときの迫力が物足りません。
広いと作るのも大変だし、収納するにもスペースが必要です。
考えた末、幅350mm、高さ500mmとしました。

ポケットの形状は上述のユシラ社のものを参考に丸っぽい形状で考えました。
上部にはポケットをいくつか、配置しました。
上部ポケットをすり抜けたものも、下部の仕切りで点数分け出来るように考えました。
下部ポケットの手前には、釘を大量配置し、どこに落ちるか分からないようにします。
下部ポケットにたまったビー玉は開閉式のゲートによりワンタッチで最下部の坂道に落とすことが出来ます。

材料

ラワン合板(端材を使用)
桧加工材(9X15X1820):239円
桧加工材(9X30X1820):387円

製作

ボード製作

ボードはラワン合板、ボード上の仕切りとして桧加工材(9X15X1820)を使用します。
ボードのサイズは上述のように幅350mm、高さ500mmとしました。

桧加工材に下穴をあけて釘打ちします。
外側の枠を取り付けるのは釘を打った後にします。
理由は後述します。

釘を打つ位置は、3D CADであらかじめ設計しました。
ビー玉のサイズから釘の間隔を検討しています。
釘の位置は上半分はユシラ社のデザインを参考にしました。
下半分は等間隔で配置しています。
ビー玉が釘に当たる動きや音を楽しみたいと思い、このような配置にしました。
作った平面図を実寸サイズで印刷し、紙をボードに貼り付けた状態で、紙の上から釘を打っていきます。

釘は真鍮の1.6X25を使用しました。
見た目が良いのと、玉が当たった時の音が良さそうです。

釘の高さが一定になるように、写真のような治具を作り、釘打ちしました。
これが無いと高さがバラバラになってしまいます。
また、治具が使えるように、隅っこの方から釘打ちする必要があります。
外側の枠を事前に取り付けていないのは、この治具を使用するのに、外側の枠があると邪魔になるためです。
玉が釘に当たって意外な動きをするのも面白いと思うので、釘は意図的に曲がったり折れたりしています。

とりあえず構想段階で決めていた位置に釘打ちしました。
全て釘打ちしたら平面図の紙は破ってしまいます。
釘の追加は実際に玉を動かしてから微調整していきます。

外側の枠は桧加工材(9X30X1820)をカットして使用、木工用ボンドで固定するだけの構造です。
自作したクランプで圧接します。
クランプを使うか使わないかで接着強度は全然違います。
荷重が掛かるわけではないが、簡単に外れてほしくないような箇所は、木工用ボンドで十分です。

ゲート製作

開閉式のゲートをダイソーで購入した桧角材(35X10X450)で作ります。

両端は支柱としてボードに固定します。
両側の支柱の上部一点だけ、釘よりも少し大きな下穴をあけ、釘でゲートを固定します。
釘が軸となり、パカパカと開閉出来るようにします。
ちょっと引っかかるぐらいがちょうど良いです。

ビー玉が溜まったら

手でゲートを開くと、転がって下に集まる仕組みです。

玉突き棒製作

ビー玉を打ち出すのは、輪ゴムを使います。
打ち出し用の角材とボードに釘を打ち込み、そこに輪ゴムを引っかけます。
錐で穴をあけて位置決めしてから釘を打ちます。

引っ張る際のレバーとして、ダボを角材に打ち込みます。
ダボ錐で穴をあけ、ダボを打ち込みます。

釘に輪ゴムを引っかけます。
シンプルな構造ですが、手で引っ張りやすくてなかなか良いです。
輪ゴムは1個を二重にして引っかけました。

ガイドレール製作

ガイドをダイソーのPPシートで作ります。

何かで使った余りがちょうどありました。
仕切りの高さに合わせて15mm幅でカッターでカットします。
枠に両面テープで接着します。

ここで問題発生!
上写真のわずかな段差にビー玉が当たると、「カコッ」と音がして軌道を逸らしてしまいます。

そこで、段差を少なくするために、PPシートを部分的にサンドペーパーで削りました。
段差は小さくなりますが、どうしても音と軌道のズレが無くなりません。
色々試行錯誤をした結果した結果、下の写真のような構造になりました。

段差を少なくするために、斜めにカットし、段差面にシールを貼りました。
これでかなり良くなりました。

まとめ

角度を付けるための脚はあえて付けていません。
箱や本の上にボードを載せることで角度を付けます。
角度を変えると、ビー玉の落下速度が変わるため、様々なビー玉の動きを楽しめます。
ビー玉がボードを転がる音、釘を弾く音、癒されます。

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