ステップ製作の経緯
我が家には狭い庭があり、1階の部屋には庭に面したサッシがあります。
庭に出るには、玄関から出て回るよりも、近いサッシから出る方が多いです。
ただ、このサッシから地面までの高低差が大きく、大人でも「よっこいしょ」と降りるような高さで、子供にとってはちょっとしたジャンプ台です。
楽に降りられるようにステップを製作することにしました。
ただのステップではなく、開閉式の収納を備え、ベンチとしても使えるように設計しました。
構想
下記のような仕様で考えました。
・負担なく庭に降りられる
・座ることが出来る
・開閉式の扉の中に収納が出来る(砂場で遊ぶおもちゃが入る)
・人が乗っても大丈夫
・風雨に耐えられる
画像では分かりにくいですが、天面は奥に蝶番を取り付け、開閉式とします。
左右2分割とし、上に開くと、上図右側のように収納スペースが現れます。
3D CADについて
上の構想図ははフリーの3D-CAD AUTODESK Fusion 360を使って設計しました。
仕事で使っているSlidWorksなら思った通りに操作出来るんですが、慣れないCADの操作はもどかしいです。
とは言ってもこのクオリティの3D CADがフリーとはありがたいことです。
また、3D関連のツールはCAD以外にも3つほど使った経験がありますが(シミュレータなど)、拡大、縮小、回転などの基本的な操作は全部微妙に異なります。
慣れていたはずのCADまで感覚を狂わされて非常に混乱します。
材料
2X4と1X4のSPF材を使用しています。
天板と床板は1X4で、強度を確保したい脚や枠は2X4としました。
天板は人が乗ることになり、反りの心配はありますが、天板を左右2分割とし、4辺で荷重を分散保持することで、1X4でもなんとか耐えられると考えました。
カットも含めて4,000円くらいだったと思います。
使用した材料の長さは下記です。
2X4材
1,574mm X 4本
266mm X 5本
228mm X 4本
209mm X 2本
1X4材
1,650mm X 1本
1,574mm X 1本
1,494mm X 3本
824mm X 8本
347mm X 6本
266mm X 5本
塗装
組立前に塗装します。
塗料は屋外用の防虫、防腐、防カビの塗料を使い、木材を保護します。
組立後に塗装すると、塗装出来ない隙間から腐ってしまう恐れがありましたので、全面塗装してから組立をすることにしました。
色付きの塗装はなかなか思った色にならず、難しいです。
本当はもう少し色味を抑えたかったのですが、結果的には良かったかなと思います。
組立
枠を組み立てます。
底面に取り付けているのは、底板を載せる部分になります。
ステップの雨漏り対策
問題発覚
ステップを作り、使い始めてすぐに問題点が発覚しました。
天板の雨漏りによる砂場おもちゃ用バスケットへの浸水です。
原因
天板の構造上、組立段階から雨漏りは避けられないと想定していたため、底板は隙間を設けて雨水が流れ出る構造にはなっていました。
その一方で、砂場用おもちゃは砂まみれになるため、おもちゃ用のバスケットが収納出来るようにし、バスケットから砂が零れ落ちないように底がメッシュでないものを選んでいました。
思った以上に雨漏りがあり、ちょっとした雨の日の後は必ずバスケットに水が溜まってしまうという状況でした。
気が付いたときにはバスケットを取り出し、水を抜いていたのですが、ステップ内の湿気で木が腐らないか気になっていました。
(使った塗料は、防腐、防カビのものを使ってはいました)
対策検討
対策として下記を考えました。
①バスケットの底をメッシュのものにする(排水用の穴をあける)
②天板の隙間を埋める
上記①の方が楽な対策ですが、今回は②で対応することにしました。
理由は砂まみれの水を排水したくなかったことと、シーリングをやる良い機会だったことです。
天板の隙間の状況を確認しました。
写真では分かりづらいですが、0.5~1.0mm程度の隙間があいています。
組立段階で意図して設けたものではありません。
1X4材の歪みが原因と思われます。
この隙間を埋めるべく、シーリング材を調べました。
天板だけなので、180cm(横幅)×4(隙間)のシーリングが出来れば充分です。
チューブタイプのもので探したのですが、近所のホームセンターには置いておらず、結局シーリングガンとシーリング材を購入しました。
シーリングガンとシーリング材でも800円程度と安価だったので、使い捨て覚悟でも購入出来ました。
セメダイン POSシール(アンバー)333ml | ||||
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対策実施
まず溝の両側にマスキングテープを貼ります。
その後、シーリング材をセットしたシーリングガンで溝に沿ってシーリング材を盛っていきます。
初めてでしたが、思ったよりも簡単でした。
余分なシーリング材の除去は、マニュアルに従いヘラで行おうかと思っていましたが、手袋した指でなぞって除去しました。
ヘラでやるより手の方がやりやすく感じました。
思った通り、シーリング材はかなり余りました。
一応ガムテープで密閉して、何かに使えるようにはしておきましたが、おそらく今後必要になることはしばらくは無さそうです。
使い捨て覚悟だったので、しょうがないです。
効果
雨漏り対策の効果はてきめんでした。
まとめ
今までは人が乗れるような強度のものを作ったことが無かったので、どこまで強度を考えるべきか悩みました。
安全側に設計したので、全く反りなどはありませんが、補強を減らすとどうなってたか?は気になるところです。
収納力も計算通りです。
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